アースルーリンドの騎士

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2015.03.01 Sunday | - |  | - | - | by スポンサードリンク

アースルーリンド 『中央護衛連隊長』 9 再会の時 9

北領地[シェンダー・ラーデン]大公…。

結構茶目っ気ありますよね(笑)

いつも表情に出ないギュンターも、翻弄されてます(笑)





大公がとうとう…自分に告げる言葉を覚悟した。
『息子から一切手を引き、二度と息子に近づくな』

そして…待った。
その…言葉が大公の唇から発せられる、その時を。

大公の唇が動いた時、ギュンターは絶望で俯いた。
耳に大公の言葉が響く。

「だが君は今、近衛の一隊長で無く、中央護衛連隊長だ。
君を貶める言葉を、我が北領地[シェンダー・ラーデン]の民は吐けない。
例え自分達の長(おさ)に、つきまとっていようが」

ギュンターは咄嗟、顔を上げる。
大公は微笑んだ。
「苦労して、中央護衛連隊長に成った甲斐ががあったな?
左将軍より手紙で、ローランデが大切なら中央護衛連隊長に成れ。
と君に無茶を言い…だが君は息子への愛故にそれに見事、応えたと。
そう知らせが入ってる」

ギュンターは口を二度動かし…そしてようやく、言った。
その、言葉を。
「俺が成れたのは…皆のお陰だ!
俺の為にオーガスタスは死にかけ…ローフィスとアイリスは大怪我を負い…!
神聖騎士らも左将軍も!
酷い消耗でロクに動けない!!!
だからあんたは言って良い!
その資格がある!!!
俺一人で成れた役職じゃ無く…決して息子には、相応しい男でないと!」

絶叫に…聞こえた。
いつも表情を崩す事無い男が…悲壮感溢れる表情で半ば、叫んでる。

大公は静かに、その男に告げた。
「…選ぶのはいつも、息子だ。
私はいつも息子の判断に従う。
私と北領地[シェンダー・ラーデン]の民はいつも…彼から、本来の彼を奪って来た。
デズモンからの、報告も受けた。
君は…彼…ローランデの、本当の脆く、弱い部分毎愛していて、そしてとても…気遣ってる。と。
それを聞いた時どうして息子が君を選び続けるのか、理解出来た。
息子が、君を大嫌いに成った時に取って置く。
君が今、私が期待する言葉を君に告げるのは」

ギュンターは暫く…時間が止まったように大公を見つめ続けた。

「…あ」
大公は、悪戯っぽく笑った。
「言って欲しかったか?
こんな噂が再発したのは君のせいだから、二度と息子に近づくな。と?」

「…だってあんたたもデズモンも…困るんだろう?」
「幸い、ローランデの剣豪ぶりは北領地[シェンダー・ラーデン]地方護衛連隊に、轟き渡ってる。
舐めてかかるのは、剣で戦う必要の無い、政治で失脚させようと企む古狸共だが…噂の相手が中央護衛連隊長じゃ、失脚させようにも…出来無い。
もし君の恋人がローランデなら、北領地[シェンダー・ラーデン]にとってそれはとも、有利だから」

ギュンターは惚けて…大公を見つめた。



2015.02.27 Friday | 幼い頃21:04comments(0)trackbacks(0) | by あーす。